育児の本

院長の増田です。


今日は本の紹介です。

一般的な育児の本とはちょっと違って、昭和の整体師、野口晴哉著の「育児の本」
昭和44年が初版のかなり昔の本です。

ですが、内容は現在の育児の本よりも、とても感覚的な内容で、当時としては画期的なものでした。

これは、序文にある野口晴哉の言葉です、

この書は、今から10年前の記録をまとめたものである。~
もっとも良かったと思うことは、胎児の話しかけということであった。逆子の時など「オイ、君、それは逆さだよ。」と話しかけるとグルリと廻る。時には鈍い子もいたが、大部分はそれだけで正位になった。~
百人を超した頃には、鈍いのは子では無く母体だと言うことも判った。~


大分省略しましたが、
体の感覚に対して言葉や、感覚で働きかけることだけで、ほとんどの問題が無くなってしまうのです。


実際、僕自身も、
子供に限らず、患者さんでも、触れながら体に対して問いを出すと、答えが反応として帰ってきます。

いいのか、だめなのか、待つことが必要なのか、それとも問題と思っていること自体が的外れなのか。

鈍い人はわかりません。
感覚の鋭い方は、ご自身でも体の反応に気がついています。

それでも、自分の体との付き合いが長くなってきて、食べ物や運動、体の欲求に 「耳を傾ける生活」 が当たり前になってくると、だんだんと繊細に感じられるようになってきます。

(自分のしたいこと、表現したい感情、動かしたい体の部分、等)

 

実際、僕が柔道整復師になった当初は、患者さんの体を触っても、どこに硬結があるのか?わからない、という状態からのスタートでしたが、ひたすら毎日、自分の体と向き合い、対話し、患者さんの体と向き合い、対話し、勉強し、実践し、検証し続けてきた結果、今は随分とたくさんのことが、分かるようになってきました。

 



我が家でも、子育てが始まり、妊娠中から赤ちゃんの状態に気を配り、話しかけ続けてきました。

結果、生まれた今、周りの同じ月齢の子と比べても驚くほど意思表示がはっきりとわかりやすく、情緒の安定した子になっているようです。

 


産前の治療、産後の治療もしていたことも理由の一つですが、もっとも大切なのは、コミュニケーションをとり続けていることなのだろうと思うのです。

このコミュニケーションは、他人とのコミュニケーションはもとより、自分の感覚とのコミュニケーションも含みます。

あれが食べたい、あれがしたい、なんだかスッキリしない、あれはやりたくない、等。



ある日のこと、泣き止まない我が子に困り、何故泣いているかを考えていて、子供には理由がなさそうで、

自分の状態、妻の状態をチェックしたところ、夫婦でバランスを崩していた事に気がつきました。

その前に、難しい患者さんと話をしたことが原因でした。

崩れていたバランスを治療すると、すっと子供が泣き止みました。

 


親の不調に反応して、子供が泣いていたのでした。


こんな事が、たびたび起こります。
大抵は、親自身の問題を子供が伝えてくれているのです。


子供との関わりの中で、より多くのことに気がつき、伝えられるように、そして、より子供の伝えてくれるメッセージを受け取れるように、もっと繊細に、注意深く、やさしくなれたら、と日々思っています。

 


課題は山積みです。


目の前で、すやすやと気持ちよさそうに眠る我が子の顔を見て、こんな表情でいつも過ごせるように、家族の健康に、もっと繊細に関わろうと思うのでした。

 

 

また気づいたことがあったら、シェアします。